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映画、コミック、本から、お薦めものをピックアップ!

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# 『聖剣の刀鍛冶』16巻は、読みたかった「ヴァルヴァニル戦」後日譚
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 『聖剣の刀鍛冶』16巻(三浦勇雄/MF文庫)読了。15巻が出た時、「最終巻」となっていたので、「終わってしまったかあ」の感慨と共に物足りなさを感じたんですよね。聖剣を鍛え上げ、ヴァルヴァニルに挑むまでが長かったので、「え、これで終わり!?」って。なんか余韻が足りないというか。

 そうしたら16巻ですよ! 8月に発売されたのに、気づいたの最近ですよ!
 読後、三浦先生が16巻を書いてくださってよかったと思いました。ヴァルヴァニル戦後の見たかった光景、知りたかったことがすべて描かれていて、長くつき合ってきたキャラクターたちの人生を最後まで見届けることができました。余韻そのものでした。

 ライトノベルで登場人物の人生の最初から最後までが書かれるって、なかなか珍しいのではと思います。読み返せば、常に「死」がまとわりついていた作品でしたが、その死が未来へつながるものとして描かれて終わったのは本当によかった。読み続けたかいがありました。

 『聖剣の刀鍛冶』との出会いは、2010年2月に出たアニメ版の『聖剣の刀鍛冶 公式コンプリートブック』のカバー&ポスターに入れる英文リードを頼まれたことです。アニメに登場するセリフを翻訳するだけ。でも作品の内容がわからないとできないんです。
 たとえば「光と影」を英訳する場合、「light & shadow」か「brightness & darkness」か「legality & illegality」か、どのあたりのニュアンスが合っているのかはアニメを観てみないとわかりません。さらに不明な点も出てきて、原作小説に当たることになり、1巻を読むやいなや、どっぷりハマってしまったのでした。

 それから4年のつき合い。途中、若干中だるみを感じましたが、でもどれも捨てられないエピソードだったんだなあと16巻を読み終えて思います。
 ラノベで新刊を追っているのは「封殺鬼」シリーズとこれだけだったので、ひとつが完結してホッとしたような寂しいような……。

 
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# 萌えはここにもありました──『誰か Somebody』

 宮部みゆきの『誰か Somebody』(文藝春秋/文春文庫)を読了しました。ほかでも言われていることですが、著者の他作品に見られるストーリー展開の「切れ」のよさや、ぐいぐいと読者を引き込んでいく筆致の迫力がこの作品には感じられず、ちょっと残念。
 読んでいる途中で、「あ、もしかしたらこういう展開? いや、でもそれはあまりにやるせないだろう。もしそうだったとして、どう決着つけるんだろう」と思ったら、危惧したとおりに進んだうえ、なんともすっきりしない終わり方をしたのにもモヤモヤ。時間をかけてゲームを解いたら、いちばんそうなってほしくないBAD ENDに行き着いたかのような気分を味わいました。
 それでも、相変わらず、年配者の描写には眼を見張るものがあります。元は玩具会社の経営者で、現在は一線を退き、町の小さな玩具店を営んでいる友野栄次郎や、今多コンツェルンの総帥・今多嘉親(よしちか)といった、人生の酸いも甘いも知り尽くした老人たちに、なにより魅力を感じました。

 この今多嘉親と主人公・杉村三郎は、嘉親の娘と三郎が結婚したため、義理の親子関係にあります。巨大コンツェルンを一代で築き上げた嘉親は、若いころには「猛禽」とあだ名された人物でした。狙った獲物は必ず狩ってきたからです。80 歳間近になっても、その凄みと頭脳の切れ味の鋭さは衰えを見せていません。
 その嘉親と愛人との間に生まれた娘は、生まれつき身体が弱く、父母の配慮もあってコンツェルンの経営には一切関わらない立場にいました。おかげで三郎も、娘婿とはいえ経営に関わることなく、ただ結婚の条件として提示された、嘉親直下の社内報編集部に勤務しています。
 と、ここまでふたりの関係を把握して、「あれ、これは私の『萌えシチュ』じゃん!」と気づきました。これに似た関係のふたりに、もう20年以上、どっぷりハマっているからです。

 ディック・フランシスの「競馬シリーズ」のなかでも気に入っているのが、シッド・ハレーが主人公の一連の作品です。一作ごとに主人公を変えるフランシスには珍しく、シッドを主人公にした小説は4作書かれているんですよね(4作目の『再起』(早川書房)が出ているのを知らずに、友人から聞いて「なぜ一年以上も気づかなかったんだーっ!」と落ち込んだのは、つい最近の話)。
 障害競馬のチャンピオン騎手から事故で引退せざるを得なくなったシッドは、失意のなか、誘われるままに探偵社に入り、そこで2年を過ごします。魂の抜け殻となっていた彼を目覚めさせたのは、1発の弾丸でした。自分を撃った弾に、英国各地の競馬場を閉鎖させて、宅地に変えようとする陰謀が隠されていることを知ったシッドは、愛する競馬を守るため、立ち上がります(第1作目『大穴』(早川書房))。
 シッドが騎手だったときに結婚して、今は別居中の妻ジェニィの父親、チャールズ・ロランドは英国海軍の退役少将で、通称「提督」。66歳には見えない立派な体躯と鼻につくほど優雅な物腰、なにより緻密な頭脳をもち、その緻密さに喜びを感じている人物です。ロランドがシッドと娘の結婚に反対したのは、娘婿に自分と同等の知性を求めたから。ある日、シッドとチェスをしたロランドは、負かされて、娘婿の並々ならぬ知能に気づき、それからふたりは無二の親友、実の親子以上の親子になります。なにせ、シッドが離婚してからも、彼らの親子のような関係は続くのですから。このふたりの思いやりと愛情と策略と腹の探り合いに満ちたやり取りがツボなんです(笑)。

 だから、嘉親と三郎のやり取りを読んだとき、顔がにやけるのを止めることができませんでした。「モエシチュ、キタコレ!」。特に(経過報告の義務があったにしろ)三郎がすべての終わりに、妻の待つ家ではなく、嘉親の元に行ったところで、もう、もう……。
 「唐突に、私の心の、未だに地図の描かれていない未開の地から、そこに棲む蛮族が雄たけびをあげるように、ひとつの思いが押し寄せてきた。いつか本当に、義父の生涯を綴った本を出したい。私がそれを作りたい。(中略)だから──長生きをしてください。紅茶に砂糖は二匙までにして。」(『誰か Somebody』P.445より引用)。
 どこよりも、ここに感動しました。正道から外れているかもしれませんが(笑)。私と同じ萌えツボをお持ちの方には、オススメです!

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# 相互依存がおいしい、美味しい探偵小説『青空の卵』

 知り合いの方のblogで紹介されていました「ひきこもり探偵」シリーズを読みました。まずは1冊と思い、『青空の卵』坂木司(東京創元社/創元推理文庫)を購入。一気にハマって、2日後には続編の『仔羊の巣』『動物園の鳥』のシリーズ全3作が手元に揃っていました(笑)。
 オビの「名探偵はひきこもり」というキャッチフレーズがなかなかに効果的v(『青空の卵』の書名をあやふやに覚えていたので、このフレーズで「これだ!」とわかったのです)

 坂木司は20代後半の外資系保険会社に勤めるサラリーマン。外資系を選んだ理由は長期休暇があるから。営業職を選んだのは勤務時間に多少融通が利くから。定時退社は、自分のアパートに帰る前に必ず寄るところがあるから。週休2日を日曜日と月曜日に設定しているのは、月曜日午前中のスーパーは買い物客が少ないから。
 そう、彼には仕事よりなにより優先すべき「人」がいるのだ。彼のプライベートな時間はすべてその「人」に捧げられているといっていい。その「人」こそ、坂木の中学以来の親友で、過去にあったいじめや母との歪な関係からひきこもりになってしまった鳥井真一である。

 鳥井はひきこもりが嵩じて、現在はコンピュータプログラムの在宅ワークで生計を立てている。小柄で細身、睫毛の長い、線の細いハンサムだが、伸びた前髪がその顔を隠している。理髪店にさえ行けない彼は自分で髪を切っているのだが、前髪だけは「素人の手におえる範疇じゃない」と放置気味なのだ。話し言葉は「あり得ねーよ」「俺に曜日の観念があると思うのかよ」等々、坂木いわくの「殿様」系、
 そんな彼は料理の研究に余念がない。通販で産地直送の食材を仕入れ、在宅ワークをいいことに時間のかかる煮込み料理などを味よく仕上げる。坂木は帰宅前に必ず「小料理屋・鳥井」「ダイナー・トリイ」「トラットリア・トリイ」などなど、日々変わる鳥井の食卓に立ち寄っては相伴に預かっている。
 坂木が月曜日に休みをとるのは、買い物客が少ない午前中に鳥井をスーパーに連れていくため。そのスーパーまでの500メートルが鳥井の外出の北限だったりする。

 とまあ、同窓会で「お前たちのどっちか一人だけで思い出すことなんてできないよ!」と言われるくらい、昔からベッタリの二人。
 その裏には、鳥井の不安定な精神状態がある。とくに家族関係に傷つけられた彼は、なにかの拍子に精神のバランスを崩し、生きることを放棄してしまいかねないのだ。高校時代にその現場に居合わせてしまった坂木は、精一杯の思いで鳥井を生に引き戻し、以来、彼の精神の盾になることを自分に課している。
 鳥井もまた坂木を唯一の拠りどころにし、坂木が泣いたりしようものなら、「さかき……泣いてる?」とすっかり子どもに戻って自分も泣いてしまうありさま。
 世界が自分を見捨てたなら、自分も世界を捨てると決意した鳥井にとって、「坂木」と「それ以外」が判断のすべて。その子どものように嘘のない瞳に恥じない人間になろうと、坂木は努力する。彼もまた、心の奥底に本人も気づいていない傷を抱えながら。

 こんな二人のどこらへんが探偵なのかといいますと、坂木が会社の行き帰りに出会った人物や遭遇した事件ともいえない出来事をつれづれに鳥井に語ると、鳥井がそこにある謎を次々解いていくというところ。ワトスン&ホームズの関係が成り立っているのです。
 ただしこのホームズは外出嫌いで、ワトスンに無理矢理セーターを着せられ、服が気に入らないと3度も家に戻っても辛抱強く待ち続けられ、ぐずぐず文句をたれても、ワトスンの「僕が信用できない?」のひと言に負かされ、やっと外へ連れ出されるような「天才」ですが。
 そして、心に傷を負った鳥井と、やはり無自覚に傷を負っていた坂木が解くのは、殺人事件の謎などではなく、もつれてしまった人間関係。鳥井の乱暴で容赦のない言葉が、わだかまった感情を暴き、誤解を曝け出し、それにより、人は関係を結び直したり、新たな出発を決意したりする。傍若無人に見える鳥井の元に、事件が解決してもなお関係者が手土産をもって訪ねてきたり、相談してきたりするのは、そこに隠されたやさしさを感じて、精神的に不安定な彼にやさしさを返してやりたいと、きっと誰もが思うから。
 そうして、どんどん知り合いを増やしていく鳥井に、いつか彼が自分以外に友人をつくる日が来るのではないかと、期待と同時に激しい寂寥感を感じている坂木の煩悶も見どころ(笑)。タイトルの卵→巣→鳥が二人の変化を暗示しているでしょうか。

 相互依存のはなはだしい二人ですが、「やっぱり整った顔立ちだけど、これにキスはできないなあ」と坂木がつぶやくとおり、ホモセクシャルではありません。でもかぎりなくそれっぽい(笑)。読んでいると、二人の関係のビミョ〜さ、やりとりのおもしろさに顔がにやけてきます。

 ついでに、坂木司自身がこの本を書いているという体裁をとっているためか、文章は滔々とは流れず、少しぎこちなさが漂っています。そこがまた味があっていいですね。
 たしかに一風変わった推理小説。冬の夜長に、やさしい気持ちになってみては?
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:54 | category: Novels |
# 文学賞に「時代」を感じた一作『まほろ駅前多田便利軒』

 『青空の卵』で「そういえば」と思い出した作品。
 今年、芥川賞を受賞した三浦しをんの『まほろ駅前多田便利軒』(文藝春秋)も、そこはかとなくボーイズラブテイストが漂う物語でした。三浦氏の場合、確信犯だと思われますが(笑)。
 これもまた「変人」と、相手が「変人」だからこそ、その存在を無視できずつい構ってしまい、深みにはまっていく男の物語です。

 ほそぼそと便利屋を営む多田啓介の元に、行き場をなくした行天春彦が転がり込んでくる。多田と行天は高校時代の同級生で、当時、変人として有名だった彼を、多田はなぜか無視できずにいた。再会したとたん、行天と自分のいる高校生活の風景が甦る。ある罪の思い出と共に……。
 行天の気まぐれな行動に振り回されながら、助けもし、助けられもし、やがて長年抱えていた罪の意識も、自分の視界に映る行天という男を、より濃く彩る要素となっていたことを知る多田。
 多田が最後に思う「幸福は再生する」の言葉は、1冊読み終えたとき、得心できます。

 こういうテイストの小説が芥川賞に選ばれるんだと、たいへん驚いた作品。3年ほど前からわからなくなっていた芥川賞の選考基準が、さらにわからなくなりました(笑)。
 好きな作品なので、賞についてはどうでもいいのですが。文学界に「時代」を感じた出来事ではありました。
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# 関わる人の心を激震させる少年ピッチャーの存在感『バッテリー』

仕事で引っかかりがあって、『バッテリー』(あさのあつこ・著 角川書店/角川文庫)を読みました。
一気にはまって、続刊の文庫2冊、ハードカバー3冊揃えました!(全6巻) ハードカバーの本を一気に3冊も買ったのって何年ぶり?って感じ。

不思議な作品です。失礼ながら、そんなに文章が上手というわけではないのです。
それなのに、ぐいぐいと読み手を引き込んでいく力がある……というか、純粋に「おもしろい」のです。
巧や豪をはじめとするキャラクターたちの、姿や形は具体的に想像できないのに、その心のありようは確かに存在し、魅力を放っています。

巧というひとりの、自分の才能に絶対の自信をもち、ただ自分が球を投げるためだけに野球をしたいという傲慢な存在に、まわりの人間たちが巻き込まれ、自分の自負心や能力と無理矢理向き直らざるをえなくなる。奮起する者もいれば、嫉妬にかられる者もいれば、巧をねじふせたいと思う者もいる。
そんななかで、巧もまたキャッチャーである豪によって少しずつ感覚と感性の領域が広がっていく。

中学生ピッチャーとキャッチャーの「バッテリー」のお話ですが、決してチームワークとか、野球の試合を描いたものではありません。
絶対の才能の前に激震する人間の心と、どんなに孤高でいようとしても人間であるかぎり捨てることのできない人間関係の、移ろうさま、変わりなくあるさまを見せてくれる作品です。

今市子さんのコミックに通じる「省略の妙」を、この作品にも感じました。一から十まで作品に描くのではなく、キャラクターたちの心情をモノローグや会話で点描しています。巧の視点で描かれたり、豪の視点で描かれたり、その他の友人たちや、巧の家族の視点で描かれたり、1冊の本の中で行動主がコロコロ変わります。それは、まるでこの作品の主人公は巧や豪だけでなく、「みんな」なんだと言わんばかりに。
でも、その描写が帰結するのは「巧」なんですよね。みんなが語り、思うことから、どんどん巧の存在が多角的に描写され、その存在は光輝を放たんばかりに眩しくなります。
「圧倒的な存在感」の描写法を学んだ気がします。


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# 「キャプテン・フューチャー全集」エドモンド・ハミルトン

 時は未来。ところは宇宙。
 光すらゆがむ果てしなき宇宙へ、愛機コメットを駆るこの男、
 宇宙最大の科学者であり、冒険家、カーティス・ニュートン。
 ……だが人は彼をキャプテン・フューチャーと呼ぶ。

 「復刊ドットコム」のメルマガで、『キャプテン・フューチャー全集』復刊のニュースを知りました。へえええ〜。8月から毎月1集ずつ刊行され、全11集の予定だそうです。ちなみに1冊1260円。
 NHKで放映されたアニメ番組『キャプテン・フューチャー』のファンでした! 当然、原作にも興味をもって、東京創元社から出ていた文庫をけっこう集めたものです。あの緑色のスーツに赤のグローブにブーツ、胸に妙なポイントが入ったコスチュームが印象に残っています(赤毛に緑は逆さニンジンのよう……)。

 キャプテン・フューチャーことカーティス・ニュートンはじめ、「生きている脳」サイモン・ライト教授、鋼鉄のアンドロイドで「ブリキ人形」(と呼ぶと怒る)グラッグ、特殊プラスチックの身体で変装の得意な「ゴム人間」(と呼ぶと怒る)オットーら、フューチャーメン。そして「惑星パトロール」の捜査官ジョオン・ランドールやエズラ・ガーニー司令。カーティスの生い立ちの不幸に同情しつつも、「サイモン教授がいっしょにいてくれたからいいじゃん」とか、「ジョオンとはどうなるの?」とか、「エズラ司令、きゃーっv」とか、わくわくしながら読んでいました。よく読めば、設定が合致しない点や矛盾、不条理もあったのでしょうが、当時はまったく様子の違う星々の描写に「すごいな〜」と感嘆するばかりでした。初代USSエンタープライズは私の一押しスペースシップですが、次点はコメット号です。

 70年代に発表されたスペースペラの中でも、《キャプテン・フューチャー》シリーズは人気の1作だったと思います。今回の復刊では、シリーズ全作を「恐怖の宇宙帝王」から時系列順に1集に2作ずつおさめて、全10巻+短編集で1巻出るそうです。
 翻訳は野田昌宏、イラストレーターは鶴田謙二。全巻の内容は以下のようです。
 1 恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近!
 2 挑戦! 嵐の海底都市/脅威! 不死密売団
 3 太陽系七つの秘宝/謎の宇宙船強奪団
 4 透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド
 5 輝く星々のかなたへ!/月世界の無法者
 6 彗星王の陰謀/惑星タラスト救出せよ!
 7 宇宙囚人船の反乱/異次元侵攻軍迫る!
 8 人工進化の秘密!/魔法の月の血闘
 9 フューチャーメン暗殺計画/危機を呼ぶ赤い太陽
 10 小惑星要塞を粉砕せよ!/ラジウム怪盗団現わる!
 11 鉄の神経お許しを ほか全短篇集(収録作/キャプテン・フューチャーの帰還/太陽の子供たち/衛星チタンの<歌い鳥>/鉄の神経お許しを/忘れじの月/もう地球人では……/<物質生成の場>の秘密)

 一度は集めた文庫シリーズを、もう一度買うのもなあと思いつつ。それでも心惹かれるのも事実。これがアニメ版の全話DVDだったら、金欠も顧みず、迷わず買ってしまうだろうけど。本は、う〜ん、迷うなあ。


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# 封殺鬼シリーズ 霜島ケイ

 「封殺鬼」も27巻。長いつきあいになりましたね、このシリーズとも。

 平安時代から生き続ける鬼二人と、現代に生きる安倍晴明の末裔たちの物語なのですが。複雑な人間関係や陰陽道に関わる現象や知識を、洒脱な文章と軽妙な会話運び(特に聖が絡むと)でおもしろく読ませてくれます。
 鬼二人のコンビネーションがなかなかツボです。師である菅原道真の恨みを含んで霹靂の鬼「雷電」と化した土師高遠(現代名:志島弓生)と、愛する女を食らって鬼になった鬼同丸こと「大江山の酒呑童子」(現代名:戸倉聖)。これが片や、伶俐な美貌の主で冷静沈着、理論派で状況分析力に長けてるけど、落ち込むと果てしなかったり。片や、どんな場においても騒々しく、天然のお笑いを含んだ関西弁を操り、能天気なわりに本質を見抜いてしまう動物的直観の持ち主だったり。ついでに三吾と桐子さまがお気に入りです(ふふふ)。

 最新刊『封殺鬼シリーズ 27 終の神話・地号の章』は、予告では最終巻とのことだったのですが、予定どおり(笑)この巻では終わらなかったもようです。
 この巻で、ついにあるキャラクターが終わりを迎えます。元々、雷電と酒呑童子の2人の「鬼」を懐柔するために「泣いた赤鬼」計画を遂行した彼ですが、結局、自分自身が「泣いた赤鬼」だったことを自覚するはめになります。それを意識したときから、彼にはその道しかなかったのだろうなと思える、そういう終わり方でした。それでも、巻を重ねて、その喜怒哀楽につき合ってきたキャラクターが終わるというのは、寂しいものがあります。

 小学館から「大人仕様」の新書判選集として第1集『鬼族狩り』、第2集『鳴弦の月』、第3集『妖面伝説』が出てますので、少女小説仕様の文庫はレジに持っていくの恥ずかしい!って方は、新書判で読まれてみてください。


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# 『ちょー薔薇色の人生』野梨原花南

 『ちょー薔薇色の人生』です。18巻に及んだ<ちょー>シリーズも、外伝を数編残して、本編はこれで最終巻。『彼方から』ひかわきょうこ(白泉社/花とゆめコミックス)もそうですが、長年、新刊を楽しみにして、追いかけてきた長編が終わりを迎えるというのは感慨無量です。

 物語は<終>マークがついたときに完成するものだと思っています。どんな大御所様の作品でも、上手と言われている方の作品でも、未完である限り完成品と認めたくありません。評価する気持ちも起こりません。シリーズものが途中で刊行されなくなる理由には、書き手、出版社の事情などさまざまあると思いますが。商業ベースに乗っているもので、書き手のみの事情で作品が途絶したままになっているのは、読者に対する大きな裏切りだと感じます。シリーズものにすると決めたからには、最後まで書き終える覚悟と責任をもつべきでしょう。
 や、私個人としては同人誌や個人サイトで連載されているものに関しても、最後まで書いてください!な気分なのですが。それ言うと、自分の首も締めちゃいますから、ええ(苦笑)。

 そんなわけで、<ちょー>シリーズがきちんと幕を閉じてくれたことが、寂しくも嬉しいのでした。でも、なぜこんなに惚れ込んでしまったのかわからない作品ではあるのです。初版を買うと、必ず何カ所かで誤字や脱字、語句の誤用に悶えるはめになるので(笑)。ちょうど感情的に盛り上がってくる場面でかまされると、ギャフンな気分になるんですよね。

 それでも読み続けてきたのは、「めでたし、めでたし」のお伽話の「その後」を書くという手法がまず面白いと感じたから。そして、ダイヤモンドのタフで純情な性格や、情けないけれど強いジオラルドのよくわからない性格に、珍しく計算のない描写力を感じたから。ストーリー展開も、キャラの魅力も、ぐいぐい惹きつけられるような牽引力はないんですが。その力の抜けぐあいが、読んでいて楽だったのです。

 なにより、キャラクターたちの前向きな言葉が好きでした。ときに、すごく力づけられました。私がジュブナイルに必要不可欠と感じている「プラス指向の言霊の力」が、1冊、1冊、そして全編に流れている作品。個人的に、存在がうれしい作品でした。


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# 『紅はこべ』バロネス・オルツィ

 『紅はこべ』The Scarlet Pimpernel、言わずと知れたバロネス・オルツィの、フランス革命を舞台にした冒険小説です。

 1792年、すでに革命もロベスピエール率いる「恐怖政治」時代に入ったパリ。今日も貴族が断頭台の餌食となるさまを見物しようと、広場には老若男女がひしめきあっている。荷馬車が集まる一角では、田舎から野菜を積んできた婦人や老婆が御者台で編み物をしながら、次の首がころがり落ちるのを待っている。そのうちの一台がゆっくり動いて、広場の門から外へ出ようとする。
 警備兵がすかさず「どこへ行く」と止めると、御者台で馬を操るのは腰の曲がった醜い老婆。「編み物用の糸も十分手に入れたし、これから孫と帰るところだよ」という老婆の手元を見れば、糸つむぎに巻かれた「糸」は人間の髪の毛。鼻白んだ警備兵が「孫はどこだ?」と尋ねれば、「荷台の野菜カゴの中さ。でも気をつけな。なんだか悪い病気をもらっちまったようで、熱がひかないんだ。うつるかもしれないよ」。思わず腰の引ける警備兵に「それじゃ通していただきますよ」と頭を下げて出ていく老婆。
 その異様な姿を呆然と見送っていると、そこへ馬に乗った衛兵隊が駆けつけてくる。「怪しげな老婆を見なかったか? 腰の曲がった、野菜売りの老婆だ!」「今、出ていったところです」「荷台は見たか?」「いえ、何やら孫が伝染病にかかっているとかで、急いで追い払いました」「馬鹿者! あの荷台に隠れていたのは貴族の夫人と子どもだ。その老婆こそ、“貴族の逃がし屋”紅はこべ!」「ええっ!?」「早く門を開け!」上官に叱咤され、目の前をかの紅はこべがまんまと通っていった事実に驚き慌てながら門を開く警備兵。もはや懲罰しかないと震える彼を後目に、馬を連ねて衛兵隊が老婆を追っていく。
 やがて警備兵は知る。その衛兵隊もまた、紅はこべの一味であったことを。

 断頭台の元から、フランス共和国政府の元から、フランス貴族を国外へ脱出させる紅はこべとは何者か? わかっているのは、英国貴族らしいこと、何名かのグループであること。

 「紅はこべの正体をつきとめ、断頭台に引きずり出せ!」
 共和国政府の命を受け、全権大使ショーヴランが英国に上陸する。彼の狙いは、フランスの元有名女優マルグリット。彼女の夫は、英国皇太子の覚えめでたい貴族で、社交界きっての伊達男、“お人よしでふぬけの”サー・パーシー・ブレイクニー。マルグリットとパーシーは、今や広大な屋敷の中で別居状態にある。

 マルグリットの兄をネタに彼女を脅迫し、利用したショーヴランが真実に気づいたとき、マルグリットもまた真実に、知らずに犯した裏切りに気づく。フランスに渡った紅はこべの元にどちらが先に辿り着くか。ドーヴァー海峡をまたいだ追走劇が始まる!

 「彼にとって、これはゲームなのだ。命とイギリス貴族の誇りをかけた崇高なゲーム!」

 少年少女外国文学シリーズで読んでから、もう20年ほどもファンです。この小説は、ディケンズの『二都物語』に触発されて誕生し、モーリス・ルブランの「アルセーヌ・リュパン」シリーズに影響を与えました。オルツィの代表作は『紅はこべ』ですが、ミステリー・ファンには「隅の老人」シリーズで知られているかも。ついでに、オルツィは本当に男爵夫人(バロネス)なんです。

 時代が時代ですので、ひらひらロココなコスチュームプレイも可能なのに、なぜこれが少女マンガ化されないのかが、私的出版界七不思議のひとつです。そんな内容ですので、少女マンガファンもチェックしてみてはいかがでしょう? なかなかラブ・ストーリーですよん。それも年期の入ってるのと、初々しいのと2組のね(笑)。


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魔探偵ロキRAGNAROK PERFECT GUIDEBOO
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木下 さくら
『魔探偵ロキ』『魔探偵ロキ RAGNAROK』の世界をキャラクターの魅力分析やストーリーダイジェストで完全ガイド。作品に対するこだわり部分やカラー画集にリンクしたイラストコメントなど、「作者の声」がたっぷりつまった1冊! 描き下しイラストに、学生になっちゃった『ロキ』メンバーのコミック、アニメ版スタッフや声優のコメントもありの「ぎっしり」ガイドブックです。
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